財産と受取人を特定する
不動産は登記事項証明書で表示や持分を確認し、預金・証券等は金融機関や口座の資料を整理します。住所だけで不動産を記載したり、通称だけで受取人を書いたりすると、対象が争われることがあります。
個別財産以外の残余財産、債務、受取人が先に死亡した場合なども考えます。財産が遺言作成後に入れ替わることを見据え、意図が伝わり実行できる文言を選びましょう。
形式・能力・訂正を確認する
自筆証書の自書・日付・署名・押印、財産目録の署名押印、公正証書の法定手続きなどを確認します。自筆証書の訂正には厳格な方式があるため、修正液や書換えで済ませず、新たな作成を含めて検討します。
病気や年齢だけで遺言能力が一律に決まるわけではありません。内容を理解して意思を表明できるかが問題になります。作成時の本人の判断や説明経緯を残し、関係者の圧力がないことにも注意しましょう。
保管と執行・見直し
紛失・破棄・未発見を防ぐため、法務局保管や公正証書の利用を検討します。自宅保管なら存在を知らせる方法を考えます。遺言執行者を指定する場合は、依頼先の承諾、権限、費用を確認します。
財産や家族関係が変わった場合は内容を見直します。複数の遺言書が残ると解釈や優先関係が問題になるため、撤回の範囲も明確にします。遺言とは別に、財産資料や連絡先を整理しておくと実行が円滑になります。
相談前に整理すると役立つ資料
- 被相続人・相続人の戸籍、家族関係と死亡日のメモ
- 遺言書、保管や公証に関する資料
- 預金・証券・保険・不動産・借金の一覧と資料
- 贈与、介護、協議・調停、登記の経緯が分かる資料
経緯、希望する解決、相手方の主張を日付順にまとめると、争点を整理しやすくなります。資料がすべてそろう前でもご相談ください。裁判所や契約上の期限がある場合は、その書類と日付を先にお知らせください。
よくあるご質問
自筆証書の訂正は自由にできますか。
法定の訂正方式があるため、単なる書換えでは問題が生じることがあります。新たな遺言書の作成も含めて確認します。
家に置くだけで大丈夫ですか。
有効な方式でも、紛失や未発見の問題があります。保管制度や、存在を知らせる方法を検討します。
資料が全部そろっていなくても相談できますか。
お手元の資料と経緯から、不足する情報と次の対応を整理します。期限が迫る書類がある場合は、その日付を先にお知らせください。
話し合い中なら請求期限は止まりますか。
話し合いだけで当然に止まるわけではありません。請求の種類、起算点、時効の猶予・更新等の要件を確認します。
根拠法令・公的資料
法令・制度の確認日:2026年10月11日。契約・相続・事故・訴訟の時期や経過措置、具体的な事情により適用が異なります。